うぼ記

雑に発信

#ささつづAutumn のぼすきーアカウントから考えるFediverse時代の広報

この記事はしょくでんさんのぼすきー 裏 Advent Calendar 2023に参加しています。

adventar.org

はじめに

この記事では2023年11月17日に開催された「ささら&つづみ Autumn ~晴れ舞台!~」の内容について直接語るものではありません。

同イベントに際し分散型SNS「ぼすきー」にて開設されたアカウント@SasaTsuduAutumn@voskey.icalo.netについてねっとり解説する気持ち悪い記事です。

voskey.icalo.net

なんとささつづAutumnは2023年12月24日(日)23:59までアンコール配信中です。もしこの記事を読んでいてまだ見てねえ!という方が居たら(いるのか?)是非見ましょう。

voskey.icalo.net

一部無料でも公開されているのでどんな雰囲気か気になるな~~と思った方はまずは見てみましょう。

www.nicovideo.jp

謝辞

この記事の執筆に辺り、ノートの内容転載(引用)するのにきょかとかいるかしらとかいうふざけた内容のノートに:eentyau:リアクションで応答して下さったささつづAutumnのぼすきー担当者様(@SasaTsuduAutumn@voskey.icalo.net)に多大なる感謝を申し上げます。

voskey.icalo.net

それは突然に訪れた

2023年8月30日、夏の終わりを感じる頃(←嘘です。全然暑かった記憶があります。)、今日も今日とてぼ廃(ぼすきー廃人の意)に勤しむ我々の前に、それは衝撃の知らせでした。

voskey.icalo.net

突如としてTLに流れる@SasaTsuduAutumnの文字は我々に驚きと狂喜を持たらし、新時代の到来を予期しました。(実は私はぼすきーのモデレーターもやっているのですが、@SasaTsuduAutumnアカウントの存在は早めに把握していて、「遂に喋ったか……!」という気持ちだったのはひみつです。)

このささつづAutumnというイベントについて(この時はまだ開催の可否を決めるクラファンでしたが)情報発信をしていく、との事ですが、Xでは運営元のアイ・ペアーズ株式会社さんからまとめて発信されている事を考えると、よりぼすきーという場、ファンコミュニティに適した形を選択した担当者様の判断に脱帽です。

余談:Fediverseにおけるぼすきーの特異性

その多くが個人による非営利運営サーバーによって構成されているFediverseにおいて、ぼすきーは他と一線を画す特徴があります。

それは個人運営のSNSでありながら、企業による公式アカウントが複数開設、運用されている事です。 二次創作にコンテンツ供給の殆どを頼るという音声合成界隈の特徴と、ファンコミュニティとして一定の地位・規模を得たぼすきーの需要がマッチした結果と言えるでしょう。

ちなみに運営によって本物である可能性が高いと判断されたアカウントは以下のリンクから一覧で見れます。あなたの推しも実はいるかもしれません。

voskey.icalo.net





こうしてぼすきーにまた一つ新たな公式アカウントが爆誕した訳ですが、この後訪れるささつづAutumn旋風の前では小さなそよ風に過ぎなかった事を我々が知るのは、もう少し後の話です。

絵文字デビューと世紀の発明

@SasaTsuduAutumnさんが初めてカスタム絵文字を使用したのは以下のノートです。

voskey.icalo.net

クラファンのプラン説明において各キャラクターの絵文字を使用しています。とても可愛らしいですね。

ここでの注目ポイントは:sasara_yay_offbeat:を使用してつづみちゃんと交互にぴょんぴょんさせている所です。(補足:ぼすきーの特徴の一つかもしれないキャラクターがぴょんぴょんするyay絵文字ですが、これにはぴょんぴょん周期を反転させたyay_offbeatが用意されています。)

最初のノートで

(ぼすきー慣れてないので不手際あったらごめんなさい!)

と仰っていますが、いきなりoffbeatを使いこなす辺り相当な適応力です。我々の期待は最高潮ですが、このしばらく後さらなる衝撃が我々を襲います。

強調タカハシ

voskey.icalo.net

それは9月1日、クラファン開始の合図でした。

数に限りがあるものも多くなっておりますが、内容が複雑なものもございますので、ご支援の前には:takahashi_fankit:必ず:takahashi_fankit_f:ページの内容を一読いただくようお願いいたします!

画像で失礼すると、こうなります。

なんとタカハシを強調記号として使い始めました。これはどのぼ民にも思いつかなかったタカハシの使い方です。ちゃんと視認性が良くて強調として機能しているのがかなり面白い

この強調タカハシは今後も度々登場し、我々に重要事項と笑いを届けてくれました。

丁寧さとユーモアの両立

ここで@SasaTsuduAutumnさんの文章からカスタム絵文字を抜いてみましょう。(各人の名前だけ置き換えています)

(引用元:https://voskey.icalo.net/notes/9mew2sqet1

#ささつづAutumn 配信終了いたしました!
9月のクラウドファンディングからここまで、皆様の応援のおかげで走り続けられました。

皆様とともにささらちゃん・つづみちゃん、そしてタカハシくんの新たな一歩に携われたこと、とても嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいです。

アンケートはあと30分ほど開いておりますので、ぜひご感想をお聞かせくださいませ。

再配信やスペシャルリバイバル公演の情報は随時発信して参りますので、楽しみにお待ちいただければ幸いです。
たくさんのご視聴・応援、ありがとうございました!

voskey.icalo.net

文体自体は至って真面目な事が分かります。カスタム絵文字をうまく活用する事によって丁寧さとユーモアを両立させて、親しみやすい雰囲気を出しているのが素晴らしいですね。

最後まで丁寧なサポート

クラファンも大成功に終わり、11月17日、ささつづAutumnは無事開催されました。この時間の流れの中で、@SasaTsuduAutumnさんはしっかりと広報活動をやり遂げ、我々に確かな情報と感動を与えてくれました。そして終了後のアンケートではぼすきーの文字が。これは感動した!と言わざるを得ません。現在もアンコールの情報等を届けて頂いてます。

我々がささつづAutumnを全力で楽しむ事が出来たのは、(もちろんライブそのものの完成度が非常に高かった事は前提として)@SasaTsuduAutumnさんのファンコミュニティに寄り添った丁寧な広報活動があったからだと思っています。本当にありがとうございました。今後のライブ広報活動でも顔を出して頂けるととても嬉しいですね。

Fediverseにおける広報の課題

真面目な話です。ささつづAutumnの実例はこの形での広報が成功した貴重なサンプルと言えます。個人的にはもっと後に続いて増えて欲しいですが、今回顕在化しなかった課題もあると考えています。

サーバー負荷の問題

多くの個人運営サーバーは金銭的な問題や規模感から、スペックの高いサーバー機を使用していません。ぼすきーは管理者のイカロさんのクソデカ厚意により高いスペックのサーバー機が確保されているので問題にはなりませんでしたが、影響力の大きいアカウントが低スペックのサーバー上で動いているSNSで広報活動を行うと、その負荷は無視出来ないものになります。もしXで万単位のフォロワーを抱える規模の公式アカウントがFediverse上で広報活動を行う場合、サーバー管理者に何らかの相談が必要になるでしょう。自分でサーバーを建てるのも選択肢に入ってくると思いますが、技術サポート、ファンコミュニティからの乖離など、それはそれで別の問題を抱えます。

カスタム絵文字を無秩序に使うことはコンプライアンスに関わるのか

ぼすきーはカスタム絵文字のライセンス管理をかなり厳格に行っており、著作権などの観点で見れば非常に安心してカスタム絵文字を使用できる環境だと思います。

しかし、Fediverseのサーバー全てがそうではありません。というか元来アンダーグラウンドなコミュニティが多かったFediverseにおいて絵文字においてもライセンス情報があやふやな状態である事が殆どです。自分の運営するサーバーだってそうです。

個人が使用する範囲であれば、コッショリ(えっちな意味では無い)の範疇で許される事も多いかもかもしれないですが、企業が広報上カスタム絵文字を使用する場合これは懸念事項になります。そもそもライセンスがしっかりしていないカスタム絵文字を使用した場合、誰が怒られるのかという責任問題すらはっきりしていません。前例がありませんから。

リモート視認性の問題

  1. ぼすきーはFediverse内の合成音声コミュニティにおいて最大規模ではありますが、全てを網羅している訳では当然ありません。雰囲気に馴染めなくてもMisskey.ioやボカロ丼、イウしキーといった外部のサーバーから連合機能を活かしてぼすきー内とコミュニケーションが取れますし、そうしている方も少なからず存在します。

  2. Misskeyにはリモートから絵文字をインポートする機能があり、これは著作物の無断コピーが容易に行えてしまうという理由から賛否あります。これに対策する為、最近「リモートに配信しない絵文字」を決める事が出来るアップデートが配信されました。ぼすきーもこの機能を活用し、一部の絵文字についてリモートへの配信を行わないように設定しています。

以上2つの事項を念頭に、先の項で挙げたクラファン開始のノートをMisskey.ioで開くとどうなるか、見てみましょう。

misskey.io

絵文字が表示されず全て生の文字列になっているのが分かると思います。これはそれぞれの絵文字がリモート配信しないように設定されているからです。

これは、「ぼすきー外に居るささつづAutumnの情報を収集したい人」にとって視認性の悪化に繋がります。今回はぼすきー内を主眼に置いた広報(だと思う)なので大きな問題にはなりませんでしたが、リモートへの配信を重要視する場合は、気を付けなければならないでしょう。

最後に

ささつづAutumnを見ましょう

ちょっと突貫工事で書いたので、まだ書き足りない部分があったら追記するかもしれません。